リモコンが効かなくなったテレビの修理

2011年製の東芝レグザ 26ZP2です。26インチと小型テレビの部類ではありますが、東芝のテレビで型番にZが入っているのは高級機種の証。当時のテレビとしてはかなり多機能なモデルでした。

大画面の4Kテレビがお手頃な価格になった現在までこのテレビを未だに使い続けていた理由は以下の通り。

  1. フルHD解像度
  2. 2番組同時録画
  3. 東芝の映りが好き

3はともかくとして、このサイズでフルHDパネルは現在ではとても貴重です。BS放送やPS4のゲームはもちろん、PCモニタとして使えばPCゲームやYoutubeも高画質で楽しめます。

独立したWチューナーを備えているので、視聴中の番組とは別のチャンネルを録画したり(裏番組録画)、裏番組を録画しながら視聴中の番組も録画できたり(2番組同時録画)と、このサイズのテレビとしては録画関連の機能も優れています。

というわけで大事に使ってきたのですが、製造から10年が経過しようという今年になってリモコンの効きが悪くなってきました。
他の東芝リモコンを持ってきても症状が変わらないのでリモコンは壊れていないことが分かります。となるとテレビ側の問題でしょう。

普段からテレビはあまり見ないのですが、それでも話題のドラマやバラエティー番組なんかは録画して1~2週遅れではありますが追っかけ視聴したりしています。
このテレビに繋いでいるHDDにも楽しみにしていた未視聴の番組が山ほど録画されています。なので壊れたからと言って簡単に処分というわけにはいきません。

これは直すしかない。
症状を詳しく調べてみると以下のことが分かりました。

  • リモコンが全く効かないことがある
  • かと思うと普通に使えるときもある
  • 時間を置けば直ってる
  • かと思うと時間を置いたら再発する
  • 症状が出ているときにテレビを動かしたり軽い衝撃を与えると直ることもある

こうしてみると典型的な接触不良ですな。何らかのパーツが丸ごとダメになったわけではなく、どこかの接触が不安定なっているのでしょう。症状が出たり出なかったり、動かしたり叩いたりすると直るのがその証拠。
リモコンが効かないという症状ですので原因はリモコン受光部にあると推察できます。

と、考えがまとまったところでバラしてみます。

当然ですがバラす前にコンセントから電源ケーブルを抜いてください。またコンデンサを放電させるために一定時間置いておくといいのかもしれません。完全放電は無理でしょうけどもしもの時の危険性が多少は減るかもしれません。

「もしもの時の危険性」という文字を読んでギョッとされた方はメーカー修理に出した方がいいです。テレビ背面にも「感電の危険が云々」と書いてあると思います。
何があろうと自己責任でお願いします。

まずはスタンドを取り外します。赤丸で囲んだ3本のネジを外すことでスタンドが外れます。
古いテレビは小型でも重いので毛布などを敷いて上でに寝かせてから作業することをお勧めします。液晶パネルを損傷でもしたらDIY修理じゃ済みませんしね。

背面カバーを固定しているネジを全て外します。このテレビの場合は18本(確か)でしたが、外すネジの本数や位置はメーカーやテレビによって異なります。東芝の場合は→が付いていて分かりやすいです。

カバーを外すと基板が見えてきます。左側の茶色い基盤が電源基板でしょうか。右側の緑の基板がメインの基板。下部の左右に付いている横長の黒いのがスピーカーです。

で、肝心のリモコン受光部は中央下部の黒い鉄板の裏側にあるようです。

ネジ3本を緩めて黒い鉄板を外すとリモコン受光部の基板が見えてきました。

テープを剥がしてケーブルを抜きます。

基板は爪で引っかけているだけなので爪を外して引き抜きます。

基板を裏返してみます。右端にあるシルバーと黒のバッテン(X)の部品。これが赤外線センサーのようです。

メーカーに修理を依頼すると基板丸ごと交換になると思いますが、センサーが壊れたのであればこのセンサーだけを取り替えれば直ります。
こんな部品どこで買えばいいのよ!と思われるでしょうが、幸いにも我が町八潮市には秋月電子通商という強い味方が存在します。秋月なら1個数十円で売っているはず。

ですが、今回は接触不良の疑いなので部品交換は最後の手段、まずは最も疑うべきである赤外線センサーの取り付け部を見てみます。

画像中央のIC740が赤外線センサーです。よく見るとハンダが割れています。恐らくこれが原因では無かろうか。

ハンダごて出動です。普段はギターのメンテだけに使っているので40Wのこてしかありません。プリント基板相手にはちょっと怖いのですが仕方がない。

案の定フラックスが焦げましたがハンダ付け完了。下手くそなのは自分でも分かっています。
が、直ればいいのよ、結果オーライでいいんです。

基板を取り付けて仮組み状態で電源を入れてみます。

直りました。
いままでが嘘のようにサクサクとチャンネルが切り替わります。音量の上げ下げも自由自在。
念のため時間をおいて数時間おきにチェックしてみますが症状は出ません。完璧に直った様子。

かかった費用はゼロ円、時間にして1時間弱の修理でした。

趣味でギターアンプなんかも修理するのですが、音が出たり出なかったり、トーン(音色)が変わったり変わらなかったり、などの症状の多くはハンダ付けをし直すことで簡単に直ったりします。
むしろ面倒なのは問題の出ている部品を特定することかもしれません。特定できてしまえばこっちのもの。とりあえず再ハンダで直ればラッキー、直らなければ別の部品を特定して再ハンダ。
片っ端から試してみてそれでも直らなければ諦めてます。

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