早起きして昭和記念公園に写真を撮りに行こうと思ってたんですが、いざ起きて出かけようとすると気が乗らない。先日の新宿御苑の時もそうだったんですが、精神的になんかおかしい。
気乗りしないのに無理に出かけても楽しくなので、午前中はお仕事にいそしみ午後から区内にあるいつもの公園に行ってきた。
あれ?貼られた画像を確認したら違和感ありまくりんぐ。と思って確認したらリサイズするときにシャープをかけ過ぎたよ、おい。
また元画像から現像し直すのも面倒だし、今回はこれで勘弁してください。
しかし、シャープがきつすぎる画像ってのは嘘くさく見えるもんなんだねぇ。桜の写真のクッキリハッキリ感なんてどう見ても不自然だよなぁ。
まぁ、コッチの方がアラが目だたないからオイラ向きのような気もするけどさ。
前回のカメラをお掃除した記事で、絞りについて少しだけ書きました。
絞りだとか露出だとかシャッタースピードだとか、カメラには専門用語がたくさんあって慣れない人にはチンプンカンプンだと思います。オイラも最初はそうでした。ですが、これらの用語は一眼レフに限った話ではなく、コンパクトカメラであろうと携帯のカメラであろうと全て同じ理屈が通用するわけです。違うのは「カメラが勝手に調節しちゃう」か「意識して操作するか」だけ。
なので絞りについて少しでも知識があると写真を撮るときにもっと楽しくなったり、いまよりずっと上手に撮れたり、はたまた新しいカメラを買うときに商品選ぶ目安になったりするかもしれません。
ということで前回書けなかったことをもう少しだけ。
オイラはプロのカメラマンじゃありませんし、写真学校を出てるわけでもありません。7年前から写真を撮り始めたキャリアの浅い一般人です。
なので知識のある人が読んだら突っ込みたくなるような部分もあるかと思いますが、オイラは背伸びしない程度の知識を読む人に分かりやすく説明できるよう書いているつもりです。なので多少の曲解はご容赦を。
前回の記事で「絞りを絞るとピントが合う範囲(奥行き)が広くなり、絞りを開くとピントが合う範囲(奥行き)が狭くなる」なんてことを書きました。
「絞り」というものが開いたり閉じたりと調節できるものだということはお分かりいただけると思いますが、絞りに応じて「ピントの合う範囲(奥行き)が変わる」というのはなかなか理解しづらいんじゃないかと思います。
こういうもんは論より証拠、以下の画像を見比べてやってください。
左右の画像はどちらも同じ被写体を同じ場所から、同じ部分にピントを合わせて撮影した画像です。左の画像の絞りはF2.8、右の画像の絞りはF11です。オイラが日常的に使う範囲で最も絞りを開いた状態と、最も絞りを絞った状態で撮影しました。三脚を使っていないので多少のズレはありますが、「同じ花を撮ったんだな」ということは納得頂けると思います。
さて、左右の画像では明確に違いがありますな。左の画像は手前側や奥側にいくほどボケています。右の画像も外側に向かうにつれてボケてはいますが、ボケ具合が穏やかです。
これが「絞りを開くとピントの合う範囲(奥行き)が狭くなり、絞りを絞るとピントの合う範囲(奥行き)が広くなる」という実例です。
「範囲」の文字に「(奥行き)」と括弧書きをしている意味もお分かりいただけると思います。この場合の「範囲」とは「横の広さ」ではないんですな。カメラ(撮影素子)からの距離が同じであれば絞りを変えることでピントが合う「横の範囲」は一定で、広がったり狭まったりすることは無いんです。
変わるのはあくまでも「奥行き」なわけです。
さて、んじゃ実際にカメラのどこを弄れば絞りが変えられるのか?「オレ・アタシのカメラではどう操作すればいいのか?」
これはカメラによって違うので一概に言えません。カメラの機種によっては絞り値を自由に変える機能自体が付いていなかったりします。なので自分のカメラの説明書wよむしかありません。「マニュアルモード」とか「絞り優先モード」なんてモードが付いていれば絞り値を変更して撮影することが可能です。
残念なことにそういったモードが付いていないカメラの場合。
ほとんどのカメラには撮影モードとかシーンモードと呼ばれる機能が付いていると思います。撮影状況を指定してあげるとカメラが自動的に最適な設定で撮影してくれるって機能です。「風景モード」とか「人物(ポートレート)モード」とか「夜景モード」とか、いくつかの中から選択する機能ね。「オートモード」じゃないよ。
例えば自分が使ってるカメラに「風景モード」と「人物モード」があるとするじゃない?このモードの違いって考えて使ったことあります?
「風景モード」ってのはさ、一般的に考えると風景を撮るわけですよ、その名の通り。風景と一口に言ってもいろいろなシチュエーションがあるとは思うんですが、多くの場合は遠くの山々だったり、都会に乱立するビル群だったりと、近い場所にある被写体から遠方の被写体までが同じ構図(画面)に収まるわけですよ。
ってことは、カメラを「風景モード」にすることで近場の物から遠くの物までハッキリ写るように、絞りを絞ってピントの合う範囲(奥行き)を広げるんじゃないかしら?と仮定できるわけです。
逆に「人物モード」ってのを一般的に考えると、被写体である人物をより印象的に撮影するモードじゃない?被写体を印象的に撮ろうと思ったら背景をボケさせるのが一番良い方法だと思うんだ。
ってことは、カメラを「人物モード」にすることで被写体と距離が違う部分をボケさせるように、絞りを開いてピントの合う範囲(奥行き)を狭めるんじゃないかしら?と仮定できるわけですよ。
いま書いたことが正しいかどうかは知らないよ。あくまでも一般的な考え方で書いただけですので、これを読んでいる皆さんが持っているカメラが実際にどうなのか、その責任は持てません。それを確認できるのはオイラじゃなくてこの文章を読んでいるアナタってことです。
ただね、そういった仕組みを知っていて、自分のカメラがモードによってどのように絞りを変えているのかを知ることでいままで失敗していた写真が上手に撮れるかもしれません。
例えばさ、飲み会とかクラス会とか結婚式の二次会とか、要は大勢で集合写真を撮ったりするじゃない?そういう時って大勢で横一列に並んじゃうとフレームに入りきらないから、2列3列に並ぶよね。前の人が中腰になったり座ったりして。
そんな状況で「人物モード」で撮影したとします。普通に考えれば正解のような気もしますが、仮に撮影に使うカメラの人物モードが前述したような絞り値の変更をしてたらどうでしょう?
人が前後4列に並んでいて、その最前列(たいていは主役がこの列)・もしくは最後列(たいていは年配者の偉いさんがこの列)にピントを合わせてシャッターを切ったら。
前述で仮定した人物モードは「絞りを開いてピントが合う範囲(奥行き)を狭く」するわけですから、最前列にピントを合わしたら最後列の人がボケて写るかもしれないし、最後列にピントを合わせたら最前列の人がボケて写るかもしれない。
せっかくの集合写真が台無しですな。前述した仮定通りの設定を行うカメラであれば、この場合に最適なモードは「絞りを絞ってピントの合う範囲(奥行き)を広くする」風景モードということになります。
同じように、例えば旅行先で遠くの山々を背景に記念撮影をする時も、人物モードより風景モードの方が適しているかもしれません。人物モードだと背景の山々がハッキリ写らないかもしれない。
まぁ、最近のカメラだと「人物+背景モード」なんてのがあったりするけどさ。
それでも、それらの各モードでどのような違いがあるのかを事前に把握しておくことは上手に撮るために大事なことだと思いますし、絞りに関する予備知識が有れば撮影した写真のEXIFを確認することで「こういう場合はもっと絞りを開いたモードの方がいいな」とか判断できるわけです。
あぁ、もっと画像を使って違いを説明しようと思っていたんですが、F2.8とF11の2枚の画像だけで十分な説得力でしたなぁ(違う?)
でもせっかく撮ってきたのでアップするだけアップしておきます。興味のある方はご覧くだされ。
サンプル画像ファイル(zip圧縮)
(チューリップとムスカリ、番号が若い順から
F2.8 , F3.5 , F4.5 , F5.6 , F7.1 , F9 , F11 , F32)因みに、同じ被写体をF2.8~F32まで設定を変えて撮っていますが「どれが正解」なんて物はないんですよ。撮る人の感じ方と写真を撮る目的によって正解は変わるんです。通常は使わないF32だって、例えば記録写真として撮るなら大正解なわけです。
写真なんて自分がキレイと思えばそれでいいんです。感性なんて人それぞれですもの。
さて、いままで触れようともしなかったカメラの絞りの話を、今更こんな長文にしてまで書いたのは他でもありません。「もうすこし絞ればよかった」とか「絞り開放じゃピントが合わん」とか、オイラが画像付きの記事を書くときに希に絞りに関することをオチに使うからです。
使うってだけじゃなくて今後もオチのパターンとして使うつもりなので、クスッとでも笑って頂くためには一度キッチリ書いておかなきゃ、と。そう思ったまでです。
誰かの役に立とうとか有用な記事を書こうとか、そんなのは知ったこっちゃ無い。一度ちゃんと書いておけば数少ないオチのパターンを減らさなくて済む。
要するにそういうことですわ。
長々と書いてきましたが、絞りとシャッタースピードの関係とか、レンズの焦点距離と被写界深度の関係とか、まだまだ知っておくと得するカメラの話はたくさんあってとてもじゃないけど書ききれません。
そういった話をオチに使うことがでてくればそれらについて書くことがあるかもしれませんが、オチのバリエーションなんてこの数年増えたことがないので、書くとしてもきっと数年後でしょうなぁ。