ついに最終手段

極私的な文章を長いこと綴ってるわけですからネタもなくなります。長文を書き終わってからふと「この話は前にも書かなかったか?」と思い出してボツにすることも屡々。

もうね、こうなったら昔書いた文章を引っ張ってきて再掲しちゃうんだもんね。コピペで済むから楽なんだもんね。無駄に長いこと書いてるから数ヶ月分のストックはあるんだもんね。卑怯と思われようと構わないんだもんね。長く書いてる人間だからこそ出来るんだもんね。

もんね。

ということで2004/12/21~23の連載雑記を再掲。はぁこりゃラクチンだ。


本性 2004/12/21~23

人は限界まで追い詰められると自分でも気付かない本来の性分を現すようです。

あれは何年前になるのかな~、もう12年くらい経つのかな?
確かプロ野球が開幕する数日前だから春先だな~、少し汗ばむくらいの暖かい日だったな。

突然の激痛と最初の症状

用事があって経理課に行ったついでにトイレに入ったオイラは、何の気なしにくしゃみをしました。

すると ( >д<)、;’.・ ィクシッ とした直後に右下腹に鈍い痛みが走ったのを感じたんです。初めのうちは「( ‥)ン? なんだろ?」と気にも留めなかったのですが、売り場に戻り時間が経つにつれズキズキとした刺すような痛みが強くなったり弱くなったりしながら襲い掛かってきて仕事どころではなくなってきました。

あきらかに何か特別な事態が発生したと気が付いたオイラは医務室に向かいました。

医務室での診断と早退

医務の先生に症状を話すと「う~ん、場所から推察すると盲腸じゃないかしら?」とのこと。

「盲腸だとするとハラを切らなきゃダメなのかな?」「薬で抑えられないの?」とオイラ。

「炎症の程度にもよるけど放っておくと腹膜炎になって大変な思いをするからねぇ」「とにかくココでは薬もないから病院に行って診察してもらいなさい」「保険証のコピーを渡しておくから我慢できなかったらどこの病院でもいいから駆け込むのよ」

ということで上司に訳を話し早退することになりました、時間は17時頃でした。

実家への帰路で激痛が本格化

このまま部屋に帰って1人で入院の準備するのも大変だよな~、とりあえず実家に帰るかぁ。この時は冷静な判断が出来るくらいの余裕はあったんです。

ですが有楽町の駅に付いた頃から普段では想像付かないほどの痛みが襲ってきました。じっとしていられないほどの痛みで階段を上るのもやっとの状態です。額には脂汗が浮かび意識が朦朧としてきました。

そんなオイラを周りの人は怪訝そうな顔でチラチラと見ていました。

見栄っ張りな本性の発覚

そのときにオイラの本性というのが現れました。周囲からの不審な視線を感じたオイラは売店でマンガを買ったんです。

「いえいえ、なんでもありませんよ~、ホラホラこの通りマンガだって読めますし」

そんなことを訴えたかったのでしょうか、オイラは冷静を装いながら電車が来るのを待っていました。

いま思い出すと「馬鹿だな~」と思います。なにもそんなところで見栄を張る必要はないだろう?と思います。でもね、それがオイラの本性のようです。

「人目なんか気にしないよ~、どう思われたって構わないし」

そんな風に装っていても実はもの凄く人目を気にしているんだなぁ。自分でも意識していなかった「自分」というものを発見しました。

電車内で意識朦朧

それからのことはあまり覚えていません。電車内で床に座り込み何度か気を失いました。満員の車内でオイラの周りにだけポッカリと空間ができ、遠巻きに怪訝そうに覗き込む人々の刺すような視線をなんとなく覚えています。

なんとか最寄り駅に辿り着くと事前に連絡を受けていた親父が待っていてくれました。親父の運転する車の中でのこともあまり覚えてません。とにかくこの痛みを止めて欲しい、そのことばかり考えていました。

最初の病院での診察

後部座席でのた打ち回るオイラの様子から事の重大さに気付いた親父は、駅からすぐ近くの小さな病院に連れて行ってくれました。

専門医が帰ってしまったので簡単な処置しか出来ないけど診るだけ診ましょう、ということでベットに横たわるオイラ。

「う~ん、アッペ(虫垂炎)ですねぇ」「すぐにでも手術をした方がいいでしょう」「外科医が帰ってしまったので他の病院を紹介します」

紹介された病院はA区の西の外れにある病院で、帰宅時間帯の渋滞に巻き込まれながら40分かけてやっと到着。

っていうか救急車で運んで欲しかった・・・、それほど苦しかったのに(泣)

本格的な病院での検査と診断

病院に着くといきなり尿検査と血液検査をさせられました。検査の結果が出るまでベッドに横たわりジッと待ち続けるオイラ。せめて痛み止めでも打ってもらえると助かったのですが、この時点ではなんの処置もなし。

しばらくすると医師が首を傾げながらやってきて、「検査の結果、盲腸ではないようです」「尿管結石かとも思いましたが尿に血が混ざっていないのでその可能性も低いでしょう」

医師との会話で見せた本性

「今日のお昼は何を食べましたか?」

『ん~、ビーフカツです』

「美味しかったですか?」

『そりゃランチで1200円もするんですからそれなりの味ですよ』

「そうですかぁ」

『・・・先生、何の関係があるんです?』

「食中毒を疑ってみたのですが、美味しく食べられたということは違うようですね」

『美味しく食べられればあたらないんですか?』

「ええ、人間の体は面白いもので多少腐っていても美味しいと感じたものにはあたらないんですよ」「まぁ、確実とは言い切れませんがね」

『んじゃ、ウチの近所の中華料理屋は何食ってもあたるという事ですねぇ、なに喰っても不味いですから』

「ははは、面白い患者さんですね」

ハイ、ここでもオイラの本性が現れました。真剣な会話の中にも冗談を言ったりボケをかましたりするオイラの性格。

ほとんどの人は気付いてくれていませんが実はコレ照れ隠しです。人見知りの激しいオイラは初対面の人と上手く喋れません、事務的な会話ですらおぼつかなくなります。そのまま黙っていると「つまらないヤツ」とのレッテルを貼られるのではないか?

そういった不安から、とにかく面白可笑しく話そうと思ってしまうんです。何かというと笑ってごまかす人はよく見かけますが、オイラは笑わせてごまかすんです。

壮絶な触診と治療

診察が問診から触診へと切り替わると、医師が何事かに気付いたようです。

「ココは痛いですか?」「んじゃココも痛いですよね?」「ココも痛いでしょ?」

オイラのお腹をグイグイと押しながら、何かを悟ったように問いかけてきます。

「先生、痛いって解ってるんですからそれ以上押さな・・・い・・・・で」

あまりの痛さに気絶しそうでした。

「看護婦何人かで患者さんを押さえつけて!」

「○○さん、かなり痛いけど我慢してね」

オイラは数人がかりで押さえつけられました。すると医師はオイラの痛みの基となっている右下腹部をもの凄い力で圧迫したのです。

あんな大声で悲鳴を上げたのは初めてでした。外の廊下でオイラの「ぐあ”~~~っ、ぐぎぎぎぃ・・・」という絶叫を聞いた親父は思わず耳をふさいだそうです。

「どう?楽になったでしょう?」

よだれを垂れ流し、白目を剥いているオイラに医師が問いかけます。ふと我に返ると、確かに痛みが引いてる。全く痛くないわけではないが、先ほどまでの痛みはウソのようになくなり少しズキズキする程度の痛みしか感じない。

「これで直ったのか?もう帰ってもいいのかな?」

と思ったのもつかの間、医師が呟く。

「あとは開腹してみないと何とも言えないな」「腸が腐ってなければいいんだけどねぇ」

ちなみにこの時の時間は21時ごろ、痛み出してから5時間近く経過していました。この時以来オイラの中で変な自信が芽生えたのです。

「大概の痛みなら我慢できる、物理的に可能であれば出産も」という明確な裏づけのある妙な自信が。

手術室での地獄の体験

手術室に運ばれたオイラは脊髄に注射を打たれ半身麻酔をかけられました。この注射も相当痛いのですが、痛い話しはもう飽きたので今後は割愛します^=

麻酔も手術も初めてだったオイラはこの半身麻酔を後悔しました。ムリを言ってでも全身麻酔にしてもらえばよかった・・・・。

なぜなら・・・・。

恥ずかしすぎる術前準備

麻酔が効き始めるまでに諸々の準備があります。そう、剃毛です。軽く足を開かされ、若い看護婦さん2人に剃られるのです。これが恥ずかしいったらありゃしない。

この話しをすると聞いてる人の半分以上は「そういう時って元気にならないの?」と聞いてきます、これを読んでいる方の中にも同じ疑問を持つ人がいるかもしれません。

でもね、考えてみてください。さっきまで気絶するような痛みに襲われていたんですよ。そして現在は手術台の上に横たわっているんです。とてもじゃないけどそんな状態にはなりません。むしろ見栄っ張りなオイラは「もう少し元気にならないもんかいな」と恥じ入るくらい。

実習生の見学対象にされる悲劇

完全に麻酔が効いていることを確認すると手術開始です。上半身には麻酔が効いていないわけですから医師や看護婦の会話はよく聞こえますし、その意味も理解できる状態です。

なんか妙な気分だな~と思っていると、医師が誰かを呼んでいます。

「始めるから呼んで来て」「早くして~」

声に導かれてやってきたのは10人以上の若い看護婦さんでした。どうやらオペ看の実習の実験台にさせられる模様です。

素っ裸の状態を若くてピチピチの看護婦に寄って多寡ってジロジロ見られる・・・。マニアにとってはたまらないシチュエーションかもしれませんが、オイラにはそんな趣味はありません。まして、裸だけならともかくハラワタまで見られてしまう・・・・。

恥ずかしさのあまりまともに目を開けていられないのですが、目を瞑ると「大丈夫ですか~?」と何人もの看護婦さんから声がかかり目を開かされてしまいます。目を開いてみるとオイラの顔を覗き込むいくつもの顔・・・・。

恥ずかしさのあまりまともに目を開けていられないので・・・・。そんな地獄のような状態が3時間も続きました。

術後の屈辱的な処置

無事手術が終わると一晩だけ集中治療室へ入れられました。下半身は依然として麻酔が効いているので、尿意を催しても自力では排出できません。つか、歩けないのでトイレにも行けません。

なのでこれまた若い看護婦さんにアソコを握られ、尿管に管を通されることに・・・・。

もう死ぬほど辛かった・・・・、痛みよりも辛かった・・・・。

こんど手術をするときは絶対に全身麻酔にしようと誓った春先の出来事でした。

真の病名と深刻さ

んでオイラの病名は「鼠径ヘルニア」、いわゆる「脱腸」というやつです。腸の一部が何らかの理由で腹壁に空いた隙間から飛び出し、収縮した腹壁に挟まれることで激しい痛みを生ずる病気です。

医師が圧迫したら痛みが引いたのは、挟まっていた腸を押し戻したからのようです。

オイラの場合は痛みを我慢し続けた為に長時間に渡って腸が挟まり、飛出した部分へ血液が供給されず腸が腐りかけてたということでした。脱腸という言葉の響きから安易に考えられ笑われがちな病気ですが、場合によっちゃ死ぬらしいです。

オイラもあと一晩痛みを我慢してたらもっと大事になってたと言われました。

先天的に腹壁に隙間がある人も多いようですが、立ち仕事などの腹壁にチカラがかかるようなお仕事をされていたり、過度のストレスなどが原因で後天的に発症することもあるようです。

後々になって、幼少期からのかかり付けのお医者さんに鼠径ヘルニアの話をしたところ、「子供の頃からだったらワタシが気がついているはず。だから先天的ではない。」と断言されたので、オイラの場合も後天的な要因のようでした。

というわけで皆さんお気をつけて。

鼠径部ヘルニア(脱腸)の情報サイト - そけいヘルニアノート
足の付け根が「膨らむ」「飛び出したり引っ込む」「痛い」などの 症状はありませんか。このサイトでは鼠径部ヘルニア(脱腸)についてわかりやすく説明します。
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